ロールス・ロイスは,長年にわたりバッテリー・ソリューションを提供しており,最先端のセル技術を用いて10種類の航空宇宙用バッテリーシステムを設計しています。これらのバッテリーのうち,4種類がすでに3機の航空機で250時間以上飛行しており,さらに2種類が2021年に航空機での初飛行を完了する予定です。この中には,世界最速の全電動航空機を目指す”スピリット・オブ・イノベーション”のACCELプログラムにおける英国の製造パートナーであるエレクトロフライト社と共同開発したバッテリーも含まれております。ACCELと,業界をリードするESSを開発するために当社が行った初期の研究と技術は,いずれも航空宇宙技術研究所(ATI)通じて英国政府の支援を受けています。
また,自動車産業をはじめとするさまざまな分野で豊富な知識を持つ研究パートナーであるウォーリック大学のウォーリック・マニュファクチュアリング・グループ(WMG)と英高付加価値製造業カタパルトセンターと緊密に連携し,エネルギー貯蔵技術の開発を進めています。
バッテリーパックでは,サーモメカニカルコンティメントの課題があり、安全性と軽量化に注力することが重要です。これらの要素は,ロールス・ロイスが航空宇宙分野で長年にわたって製造してきたすべての製品の中核をなすものであり,これにより,私たちは,業界をリードするソリューションを提供することができる理想的な立ち位置にいます。
ロールス・ロイスと機体メーカーのテクナム社は現在,スカンジナビア最大の地域航空会社であるヴィデロー社と協力して,コミューター市場向けのオール電化旅客機を開発しており,2026年には営業運転を開始する予定です。ロールス・ロイスは,この新しいP-VOLT航空機に,エネルギー貯蔵システムを含む電気推進システム全体を提供します。